2012年度 社団法人高岡青年会議所 理事長所信
第42代理事長 戸佐 孝
スローガン
「紡ぐ想い」 〜意志あるところに道は拓ける〜
■ はじめに
青年会議所(JC)という組織の魅力とは何でしょうか。
多くの仲間と出会える、新たな知識や情報を得ることが出来る等、色々な意見があるでしょう。それぞれが正解であろうかと思います。
JCが持つ最も大きな魅力は、「個人として自己研鑽を通しての自己成長」と「組織としての地域公益の創造」の両輪を持った活動であると考えます。JCは年当初に示す年間の目標達成に向かって、この両輪を回転させ活動を行います。この両輪は片輪が大きくても、小さくてもまっすぐ目標に向かって進む事が出来ません。また、片輪だけ動かしても真っ直ぐに進むことが出来ません。目標に向かって両輪が同じ大きさで、なおかつバランス良く回転することによって目標に向かって真っ直ぐに進むことが出来るのです。
高岡JCは、「魅力あふれる心豊かな地域(まち)たかおかの創造」という崇高な未来ビジョンを掲げ、地域に向けて積極的な活動を行っています。こんな時代だからこそ、我々高岡JCが担うべき役割があるはずです。他の団体にはないJCだけが持つ価値が必要です。今こそ我々は原点に立ち返り、JAYCEEとして自己を見つめ、個性を知り、価値観を確立することが必要です。その上で、JCで得た知識と情熱を如何なく発揮し、価値ある集団として新たな一歩を踏み出さなければなりません。JCの為のJCであってはならないし、地域からも認められるJAYCEEでなければなりません。我々青年会議所メンバーがJCの価値や存在意義を、自信を持って語ることができたなら大変素晴らしいことです。
今日の高岡JCの有する信頼や実績や価値は、高岡を愛する先人達により築き積み重ねられた結果の産物であります。それぞれの時代の「現在を想い、未来を想う気持ち」を紡ぎ続けることが地域にとって利益になり続けるものと考えます。本年度は、現状に囚われず、メンバー個々の資質向上を図り、組織の将来的方向性を示し、公益の最大化に向けて実践的に活動いたします。
■ 積極的な会員拡大を図る
青年会議所の会員は40歳で卒業というルールがあり、当高岡JCにおいても例外ではありません。ここ数年で団塊世代ジュニアと呼ばれる世代が卒業を迎えます。その世代が卒業することで現行メンバーが約半数になり組織としてパワーダウンを起こしてしまう事が危惧されます。
会員の拡大は火急の懸案事項であることはメンバーの皆さんも認識されているかと思います。ただその危機感に対し、どのような行動をされているのでしょうか。
会員拡大はメンバー1人の力では成し得る事ができません。会員拡大の成否は、組織と個人の力の結集の結果であります。本年度は、メンバー一丸となり会員拡大を強力に推進していきます。
会員拡大の長期的な視点に立てば、希望に溢れた未来ある地域社会を築く為に、会員一人ひとりが全力を出す事で一人の人間として魅力溢れるJAYCEE(個人)となり、一致団結して様々な事業に取り組む事で市民から尊敬されるJC(組織)となれば、自ずと会員は増えていくのではないでしょうか。今年のみならず、今後とも一人ひとりのメンバーが自分の住む地域に認められ、魅力溢れる存在になるための努力と自覚が必要なのです。
■ 自己研鑽によるリーダー育成
青年会議所は、責任世代である青年たちが集い、各々の地域や企業の良きリーダーとなることを志し、各々が自己研鑽を行いながら互いに切磋琢磨を積み重ねることで成長を果たす場であります。そして自分の可能性に気付かせてくれる一生涯の付き合いができる世代を超えた友ができる場です。
我々は実際に何か行動を起こすと様々な障害や困難と向き合わなければなりません。JC活動の中で、そういった状況を打破してさらに前へ進み、何かを成し遂げるという経験を数多く体験し、学ぶことで、前向きで強い精神力を持った真の人財(リーダー)となることが出来るのではないかと考えます。
本年度は、高岡JCメンバーが自己の成長を図るための研修を通じて、多くの事を学ぶ場を創出します。
■ JC活動を通した自己成長
ご存じの通り、委員会はLOMの最小構成機関です。その委員会活動に自ら進んで参加することも自己成長に繋がります。委員会活動では積極的な関わりを持って多くの時間を共に過ごす事で、お互いの理解を深めることができます。活動を通して他者から新たな知識や情報を得て、多くを学ぶことも自己成長へと繋がります。委員会活動が活発であればこそ、LOMが元気であると言えます。本年度は、より一層のJC活動への積極的な参加を促していきます。
また、JCには出向という制度があります。自身が活動するエリアを飛び出して活動の範囲を広げることで、多くの出逢いがあり自身を磨くことができます。我々にとっては出向も自己成長の方法の一つであります。
学ぶことに関しては、各自の努力と積極性によるところが大きいと考えます。学ぶための機会とは与えられるものではありません。出向、開催される事業やセミナー、例会として目の前に現れるのは「きっかけ」に過ぎません。自らの手で掴むことで初めてそれは「機会」になり、それを己に還元して初めて「成長」へと繋がるのです。
■ 未来への人財づくり
私たちの望むべき地域の未来とは何でしょうか。私は、「次の世代が、この地域において幸せに暮らせること」だと考えます。それは現在の子供たちが未来に希望を持って生きることであろうと思います。そして、子供たちに「豊かな未来への財産」が形成されることを望みます。子供たちが、様々な角度から物事を考える力、物事を切り拓く力、自分自身の答えを導き出す力、そんな「生きる力」を身に付けることが必要だと考えます。子供たちに「生きる力」を身につけてもらうには、様々な体験を通して、多くの人と出会い、協調することで、人の温かさを感じ、自分はかけがえのない存在なのだと実感できることが必要と考えます。そうすることで、家族や周囲の人々を大切にすることができ、あらためて自分の存在価値を認識することに繋がっていくと思います。
本年度は、地域、各種団体と必要な連携をとり、メンバーと共に、未来の希望である子供たちに「生きる力」を身につけてもらう機会を創出してまいります。
■ たかおかの地域力活性化推進
高岡JCは創立以来42年もの歴史と経験を紡いでいます。我々はこの地域に暮らす者として、地域に対し発展的な活動を続けてきた自負があります。しかしながら我々は今一度、社会が成熟し価値観が多様化する中で、たかおか地域の魅力向上や「たかおか地域力」の活性化を推進しなければなりません。たかおかの地域力を活性化させることは、たかおかの元気を創造することと同義であると考えます。
地域活性化は、外部発信的な事業が中心になる傾向がありますが、地域の内側から見る視点と外側から見る視点を持って事業を展開することが重要です。内部の地域間コミュニケーションと地域への誇りが外部へ向けての魅力発信力につながり、外部からの評判や評価を内部で消化することで、好循環を生み出し、その地域に住む市民の精神的な豊かさの向上につながり、たかおか全体の地域力が活性化するものと考えます。
我々がたかおかの魅力は何かと問われれば、この地域が持つ文化的資産や歴史的資産のみに目を向けがちです。しかし、それらにばかり目を捕らわれることなく、たかおかの有する魅力を有効に活用し、地域の方々がこの「たかおか」という地で躍動する場を創出することにそして郷土愛や希望や夢を持って地域力を活性化したいと考えます。
また、まちづくりに対して、まずは我々JCメンバー自身も心から楽しむことこそが必要です。積極的に関わっていく行動力をメンバーが主体的に発揮し、地域の発展に寄与する活動を行っていきます。
■ 高岡の現状を知る〜このまちの現状を直視する〜
我々JCは、「やりたいことをする団体」ではなく、「やらなければならないことをする団体」です。その事業を行う目的や背景が確固たる根拠に基づいて実施される必要があります。
まちづくりとは、「地域社会が抱える課題に対してハード・ソフト両面から解決を図ろうとするプロセス」と定義付けられます。ソフトの面に目を向ければ、まちづくりに関してはこれまで高岡JCでも様々なことに事業を通して取り組んできていますが、2014年に開通する北陸新幹線整備、都市基盤の整備、産業振興や生活環境整備、医療や福祉の充実などハード面でのまちづくりに関しては主に行政主導で行われています。高岡市では2012年度に高岡市総合計画第2次基本計画・実施計画が策定されます。基本計画では100年後を見据えた「高岡新世紀創造プロジェクト」として施策がまとめられ、「交流・観光」「歴史・文化」「ものづくり」「安全・安心」「人づくり」の5つのテーマが示されます。
ハード面の高岡市の現状と課題を認識することが、我々が行うべき事業の目的や必要な手法を明瞭化し、「魅力あふれる心豊かな地域(まち)たかおかの創造」へ向けて、今後の高岡JCの活動内容を明確化することに繋がると考えます。また、我々の活動の源泉は、地域のまちやひとに現存する問題点を掘り起こし、その解決を縁の下から支えていくことにあります。
高岡の課題に対し、JCとして解決出来る部分、また解決に向けて寄与できる部分を明確にし、「共生」の姿勢で解決に取り組み、地域のひとと手を取り合い、高岡を愛する一市民としてのまちづくり参画意識を高めていくことで、まちの体温が上がり、活気ある高岡の創造に繋がると考えます。高岡力を向上する為の未来を見据えた土台となる情報をメンバーが共有するべく活動いたします。
■ 公益社団法人組織への移行〜社会公益の最大化〜
公益社団法人への移行にあたっては、公益的事業活動団体であることを公的に認められる反面、公益認定法が定める様々な認定基準を将来にわたり継続して満たしていかねばなりません。
公益法人制度改革は、「地域(まち)づくり」「人財(ひと)づくり」「次世代(みらい)づくり」に対して、我々高岡JC運動のあり方を再検証する絶好の機会であります。それと共に公益事業に対する意識改革・社会参画意識改革などを踏まえ、将来に渡っての恒久的公益活動の発展や推進を図るための大きなチャンスとなります。
財務面・運営面の両方を抜本的に再検証し、透明性の高い財務状況の情報開示に対応することが求められます。すでに公益社団法人格を取得された各地青年会議所及び行政と連携・情報交換をしながら、取得申請に取り組むとともに将来にわたって公益認定基準を継続して満たすことのできる事業展開を模索してまいります。
■ 国際交流
高岡JCの国際交流への関わりは、1991年の韓国大邱寿城青年会議所との姉妹JC締結まで遡ります。国際交流は世界と友情を深めることのできるJCの大きな魅力の一つです。提携から20年が経過し、姉妹締結に至った当時の経緯や意義などを正しく認識していないメンバーも少なからずいるのではないでしょうか。国際交流にはあらゆる可能性がある事を今一度発信していかなければなりません。
国際交流とは国や人種の違いを乗り越え、それぞれの価値観を正当に評価し合い、相互理解に務めることから始まります。異文化に対する認識と理解を深めることによって、改めて日本固有の生活様式や文化・歴史を理解し、自らの民族的なアイデンティティが確立されます。つまり、国際交流は異文化に対し、敬意を払い理解を深めることで、自国や郷土の素晴らしさ、日本人としての誇りを再確認することが出来るのです。
両青年会議所との関係を今後もさらに深め、将来に於いて明るい未来を創造し、高岡青年会議所が持つ魅力の一つである「世界との交流」を体感出来る国際交流を実践していきます。
■ 外部評価による事業検証
高岡JCは1970年の創立以来の単年度制の原則のもと、毎年組織がリニューアルされます。常に新しい切り口で「まちづくり」「ひとづくり」に取り組むことができる反面、事業が単発的となり目的が結実せずに終わる、あるいは継続要望のある事業が消滅してしまう場合もあります。単年度制は、方向性が明確な時代には有効ですが、現在のように社会全体が新たな拠り所を模索している時代においては、対外的には「無責任」、対内的には「自己満足」という名の言い訳になってしまう危険性を内包しています。JCの活動は「不連続の連続」と言われます。事業検証をしっかりと行い、成果、反省、課題を次の活動に活かす好循環を生み出すことが出来なければ、我々は個人としても組織としても何の進歩も得る事が出来ません。今後、私たちが真に地域に根ざし、将来に向けての価値を創造し、地域との信頼関係を築くために外部からの意見を頂く事は非常に有意義であり、必要な事であろうと考えます。本年度は事業を地域の方にPRしていく意味でも外部評価制度の導入を行います。
■ 情報の循環及び共有を図る
我々がJC運動を推進するには、LOMの基盤が確実に運営されていることが絶対必要な条件であります。しっかりとした委員会の運営、理事会などの諸会議の運営、議事録おこしなどの諸業務が組織にとって必要なことは紛れもない事実です。ただ、それらを運営していく上で忘れてはいけないのは、その場にいるメンバー、その場にいないメンバーがいかに情報を共有し、情報の格差を無くすことが出来るかという点です。つまり情報や機会を共有できる環境を提供し続けるLOM運営、情報の循環がLOMの有益な運営基盤づくりに絶対必要な条件であるということです。
また、JC運動が地域に根ざした運動である以上、外部への運動の発信と循環による地域の方々の共感も運動推進の原動力を増幅させる大きな要素です。内外にわたり、共感を生み出すということを念頭に情報を循環させる仕組み作りに挑戦していきます。
■ 結びに
今のこの高岡JCを背負っているのは、私たち会員一人ひとりです。私たちはそれぞれが若さと気概を持って、今この場にあります。先輩諸兄から受け継いだ伝統や魅力溢れる心豊かな地域(まち)「たかおか」の創造を願う想いを汲み、我々も明確な意志と高岡への想いを持って行動したとき、それが時代を創り、この地に大樹として根を張り、その想いは次代へと紡がれるのです。
感謝の心を忘れず、『「紡ぐ想い」〜意志あるところに道は開ける〜』をスローガンに掲げ、1年間全力で活動していきます。
【重点項目】
・全メンバー一丸となった会員拡大
・高岡JC運動方針に基づいた事業の実施
・公益社団法人への完全移行
・LOMの為の積極的組織変革と組織強化
・日本JC、北陸信越地区協議会、富山ブロック協議会への協力ならびに出向者支援